田中良和国際法律事務所

Airbnbなどの短期賃貸に関するサンフランシスコ市の規制と許可制度

はじめに

AirbnbやVrboなどの短期賃貸プラットフォームは、サンフランシスコの住宅市場に大きな影響を与えてきました。しかし、急増する民泊利用に伴い、サンフランシスコ市は厳格な規制と登録制度を導入しています。短期賃貸を行う際に必要な許可やルールについて、2025年の最新情報に基づき解説します。


サンフランシスコ市では、「短期賃貸(Short-Term Rental)」とは、1泊〜29泊までの貸し出しを指します。30日以上の賃貸は通常の長期賃貸と見なされ、別のルールが適用されます。


Airbnbなどを通じて物件を貸し出すには、サンフランシスコ市の短期賃貸登録制度(Short-Term Residential Rental Registration)に登録する必要があります。

  • 登録要件の主なポイント
    • オーナーがその物件に居住している(Primary Residence)こと。
    • サンフランシスコ市におけるOccupancy Tax(ホテル税)の納付義務がある。
    • 年間で非居住中の貸出は最大90泊まで
    • 登録には$250の申請料(2025年現在)が必要。

無登録で短期賃貸を行った場合、市からの警告・罰金リスティング削除命令の対象となります。

  • 初回違反で最大 $484/日 の罰金
  • 継続的な違反があった場合、刑事罰または営業停止につながることもあります

また、Airbnb側も市からの要請に応じて違反リスティングを強制的に削除しています。


AirbnbやVrboなどのプラットフォームは、登録番号の掲載義務を設けており、未登録物件は掲載拒否または削除される可能性があります。


短期賃貸を考えている方は、以下の点にご注意ください。

  • HOA(Homeowners Association)やマンション管理規約が短期賃貸を禁止しているケースもあります
  • 賃貸人(テナント)が勝手にAirbnbをすることは賃貸契約違反になる可能性があります
  • 税務面では市税に加えて、連邦・州の申告義務もあります

まとめ

サンフランシスコで短期賃貸を行うには、明確なルールと登録義務が課せられています。違反すると重い罰則が科されるため、事前に登録・規制の確認を行うことが不可欠です。


【免責事項】

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の事案に対する法律相談ではありません。具体的な案件については、資格あるカリフォルニア州弁護士にご相談ください。

カリフォルニア拠点(サンフランシスコ、ベイエリア、ロサンゼルス)
カリフォルニア州弁護士・日本弁護士
田中良和

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