M-1ビザとは、アメリカの職業学校や技術学校で学ぶ外国人留学生向けの非移民ビザです。F-1ビザとの違いや、就労制限、実習(OPT)の条件などを解説します。
アメリカで職業訓練を受けるには?M-1ビザの基本をわかりやすく解説
M-1ビザは、アメリカにある認可された職業学校(vocational school)や技術系の教育機関で、専門技術や手に職をつけるための訓練を受けたい外国人向けのビザです。F-1ビザ(大学や語学学校向け)とは目的やルールが異なり、実践的なキャリア形成を支援する制度です。
M-1ビザの特徴|他の学生ビザとの違いとは?
🎯 主な特徴まとめ
- 対象分野:美容、調理、自動車整備、機械工学など
- 滞在期間:通常1年、最大3年まで延長可能
- 就労制限:F-1と異なり、キャンパス内外を問わず就労不可
- 実習(OPT):プログラム修了後のみ、限定的に可(※要申請)
M-1ビザの申請条件と必要書類
📌 ビザ取得に必要な主な条件
- SEVP認定校からの入学許可(I-20)
- 学費・生活費を賄う資金証明
- 母国とのつながり(帰国意思の証明)
- 必要に応じて英語能力証明(TOEFL等)
M-1ビザと就労制限|OPTやCPTは使える?
M-1ビザでは、学業中の就労は原則不可であり、F-1ビザのようなCPT(カリキュラム実習)は存在しません。唯一可能なのは、修了後のOPT(Optional Practical Training)です。
✅ M-1 OPTの条件
- プログラム修了後に限り可能
- 履修期間1か月につき1週間(最大6か月)
- 専攻に直接関連する職種であること
- USCISの事前承認が必要
違反のリスク|無許可就労の重大な影響
M-1ビザの規則に違反し無許可で働いた場合:
- ビザステータスの失効
- 強制退去の可能性
- 今後の米国ビザ取得に悪影響
M-1ビザのその他の制限事項
- 転校不可:原則として他校への転校はできません
- 扶養家族(M-2ビザ):配偶者は就労不可、子どもは高校まで通学可
- 専攻変更・延長の制限:事前の承認が必須
他のビザへの切り替えはできる?
M-1から他のビザ(F-1、H-1Bなど)への変更は可能ですが、申請の難易度は高く、専門的サポートが必要です。
🔄 変更ケース
- M-1 → F-1:より長期の学術的学習への切り替え
- M-1 → H-1B:米国企業による雇用サポートが必要
- M-1 → B-2:短期滞在目的の観光ビザへの切替(条件あり)
M-1ビザは、その制約を理解せずに行動すると将来的なキャリアに悪影響を及ぼすリスクもあります。アメリカでの安全かつ成功する留学・就労のためには、ビザの専門家への相談が重要です。
✍️ 注意事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的アドバイスを構成するものではありません。特定のケースについては、必ず資格のある移民弁護士にご相談ください。