日本とアメリカで離婚手続を進める際の留意点
国際結婚・離婚においては、日本とカリフォルニア州の両方で手続を進めるケースがあります。「日本で先に離婚届を出してしまった」「アメリカでも同時進行で手続を始めた」というご相談を受けることがありますが、こうした進め方には、以下のような問題が生じやすいと感じています。
- 管轄権の衝突: 日米の裁判所がそれぞれ管轄権を主張し、異なる判断を下す可能性があります。どちらの国の判断が優先されるかをめぐって、手続が長期化することもあります。
- 手続きの二重負担: 二か国で並行して手続を進めることは、時間的にも費用的にも相当な負担になります。特に子どもの親権が絡む場合、その複雑さはさらに増します。
- 矛盾する判決: 親権や財産分与について、日米で内容が食い違う判決が出るリスクがあります。後からどちらの判決に従えばよいかわからなくなるケースも、実際に起こりえます。
トラブルを回避するための対応策
国際離婚の手続きは複雑ですが、早い段階で適切な対応を取ることで、リスクを大きく減らすことができます。
- 早期に専門家へ相談する: 日本とアメリカ双方の法律に精通した弁護士へ、なるべく早い段階で相談することが重要です。手続が進んでしまってからでは、取れる選択肢が限られてしまうことがあります。
- 戦略的に管轄地を選ぶ: どちらの国・州で手続を進めるかによって、財産分与の計算方法や親権判断の基準が変わります。ご自身の状況に合った法制度を選ぶことが、結果に大きく影響します。
- 判決の国際的な効力を確認する: 一方の国で得た判決が、もう一方でも有効と認められるかどうかは、事前に確認しておくべき重要なポイントです。この確認を怠ると、改めて手続をやり直すことになりかねません。
まとめ
国際離婚は、国内の離婚とは異なる専門的な知識が求められます。日米それぞれの法制度が絡み合う中で、どのように手続を進めるかは、その後の生活に大きく影響します。トラブルを未然に防ぐためにも、早めにご相談いただくことをお勧めしています。
当事務所では、日米の法制度に精通した弁護士が、国際離婚に関する包括的なサポートを提供しております。まずはお気軽にご相談ください。
カリフォルニア拠点(サンフランシスコ・ベイエリア・ロサンゼルス)
カリフォルニア弁護士・日本弁護士
田中良和
